
「榊」は暖地の山林に自生するツバキ科の常緑樹です。 神社でのお祭りはもちろんのこと、神棚にも榊は欠かせません。字を見てもわかるとおり、榊は「神」と「木」を合わせた字ですから、神さまに関わりがある木ということになります。榊の語源については諸説あり、神さまの聖域と人間世界との「堺」を示すための木、つまり「境木」が転じたという説や、「栄木」あるいは神聖な木を意味する「賢木(さかき)」が転じたとする説があります。
もともと榊は、固有の植物名ではなかったようで、のちに特定の木をさして榊と呼ぶようになったようです。地方によっては榊が生育しない所があるので、その地方では同じ常緑樹である杉・樅(もみ)・樫(かし)などを代わりに使っています。榊は紙垂を付けて玉串にしたり、神さまの依代(よりしろ)とする他に、神さまの宿る所としての神籬(ひもろぎ)に使われたりしています。このように、一年中常に青々とした緑を保つ常緑樹の枝が使用されるのは、それが神さまの、尽きることのない恩恵の証とされるからです。
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かつては麻(あさ)で穢(けがれ)を祓い清めていたようですが、のちに楮(こうぞ:クワ科の落葉低木。樹皮の繊維は日本紙の原料となる)から作った木綿(ゆう:楮から採った糸)や和紙(楮から作った紙)を用いるようになって、後世になると、この紙を榊の枝に付けて清浄の証としたようです。この紙が、今では「紙垂」といわれるもので、素材としては奉書・美濃紙・半紙を用い、垂れる数によって二垂・三垂・四垂・・・などがあります。
古式には白川流・吉田流があり、またそれぞれの神社でも裁ち方や折り方に伝統があるものです。いずれにしても白衣を着用して身を清め、心を落ちつけて紙垂を作り上げます。玉串(たまぐし)や注連縄(しめなわ)などには、多くは四垂が用いられます。紙垂を注連縄にはさみ込むときは、紙垂の頭部分を小さく二つくらいに折り曲げて、縄日に等間隔にはさみ込むようにします
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「注連縄」は神社や神棚などに見られるように、神聖な区域に懸け渡し、内と外を隔てて、不浄にふれさせないために用いられるものです。つまり、ここが特別な場所であることを、人々に明示するためであります。ですから、紙垂を垂らすというのも、注連縄を目立たせて、縄の所在をはっきりさせる目印なのです。注連縄は、その形状によって大根注連(だいこんじめ)、牛蒡注連(ごぼうじめ)といった種類がありますが、いずれも新しい藁(わら)で左綯(ひだりない)にして作ります。 神棚に取りつける際には向かって右に太い方、左に細い方が来るようにして、これに紙垂を四垂(よたれ)はさみ込んでください。
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